1.はじめに
私が普段使っている餌箱は、次のようなものです。
かなり長い間使っていて、釘は錆び付いて細っています。特に、蓋の開け閉めの支点になっている釘は、何度か取り替えています。上の写真の上の箱は真鍮の釘に換えています。古い釘は、錆細っていますので抜くことが出来ずに、少しずれた所に新しい釘を打ち込んでいます。
丁度、安く檜の木材がホームセンターで売られていたので、それを使って新しく餌箱を作る事にしました。鉄製の釘は極力使わないように留意します。サイズは使っている餌箱より少し大きくします(小さい箱は指が入りにくかったのです)。
2.製作1
材料の檜板です。少し反っています。手押しカンナで反りを取り、自動カンナで削り、約8mmの厚さにします。底板は4mmの厚さにします。
底板を入れる所も電動ノコを使って溝(凹み)を作って置きます(電動ノコはいつ使っても嫌です)。
ここで、失敗です。先に溝(凹み)を作って、それに合わせて、底板の厚みを決めるべきでした。厚みは自動カンナを通せば簡単に調整できます。今回は、後から溝を作ったのですが、ギリギリに作りすぎて、底板を入れるのに苦労しました。電動ノコで再度溝を広げてたのですが、今度は溝の巾が広くなりすぎました。
鉄製の釘の代わりに竹釘を使うのですが、竹ヒゴ(使ったのは編み針です)を切って、先をカッターで削って置きます。その後、モーターのチャックに挟み、ペーパーを使って、先を滑らかにします。竹ヒゴは50本以上必要でしたので、嫌な作業でした(後で、そんなに必要でない事が分かりました)。
仮に、組んで見ました。上に書いた、底板を入れる為の溝の幅が少し足りないことに、この時に気が付きました。溝の幅を広げる作業後の写真です。
3.製作2
接着剤はスーパーX2を使いました。普段木材の接着には、木工用ボンドを使います。接着力には定評があります。ただ、木工用ボンドは水に晒すと、溶けて接着力が無くなります。そこで、木材の接着に初めてスーパーX2を使いました。接着力は不明ですが、十分な接着力がある物と考えています(他の接着に使った結果からです)。後は、ハタガネを使って固定し、一晩置いておきます。
接着剤が乾いた後、竹釘用の穴を空けます。十分な穴を空けた積りでしたが、竹釘を打ち込みすぎて、ちょっと割れた所が出来て仕舞いました。接着剤(スーパーX2)を付けて竹釘を打ち込みます。
竹釘は、ノコで切ります。写真のノコは、アサリの無いノコに両面テープで握りを付けた物です。いつか使う機会があるだろうと作って置いたものです。
底板用の溝の一部が外部から見えますので、檜棒で塞ぎます。檜棒のような細かい物を手持ちの檜板から切り出すのは危険ですので、ホームセンターで買ってきました。飛び出ている檜棒は、乾燥後、上記のノコで切り取ります。
餌箱を組んだ時、僅かにずれが出ました。それを、手押しカンナで削っています。手押しカンナは木材の荒成形をする時に使う物です。仕上げに使う物ではありません。失敗です。手カンナを使うべきでした。後で、手押しカンナを使ってもっと大きな失敗をしてしまいます。
蓋は、キツキツに切っていましたので、少しだけ、電動スライドノコで切ります。
ここまで出来上がりました。蓋の端はカンナを掛けています。こうしないと蓋が開きません(端を削っていない餌箱を買ったことがあります。その時は、削るのに苦労しました)。
蓋の部分に支点の所に竹釘を打ち込みます。接着剤は外枠の部分だけに塗ります(蓋の部分まで接着剤が入ると蓋が開かなくなります)。此処では、もう少し端の方に竹釘を打った方が良かったです。
4.製作3
蓋がむやみに開かないように、磁石を使います。100円Shopで強力型の磁石を売っていたので買って来ました(10個、100円でした)。ニッパを使って磁石を取り出します。
ボール盤にエンドミルを取り付けて穴を空けています。普通のドリルで十分でも良いのですが、木工用のドリル刃でないと穴の周囲が乱れる恐れがあります。又、磁石より少し大きめに穴を空ける方が良いようです。上手く磁石が収まれば、磁石の底に接着剤を入れて埋め込みます。
蓋には、鉄釘を短く切った物を埋め込みます。磁石に鉄釘をくっつけて蓋を押しつけると、どこに鉄釘を埋めれば良いか分かって便利です。釘の頭の部分だけ大きな穴を空けて置きます。真ん中には小さな穴を空けて置きます。接着剤を入れて、釘を埋め込みます。
ここで、もう一度、手押しカンナを通してしまいました。そして大失敗をしてしまいました。
手がぶれて、削り過ぎて仕舞ったのです。そして、蓋の部分も、やはり削り過ぎて釘の頭が出てしまいました。カンナの刃が少し欠けて仕舞いました(修理に苦労しました)。最後の仕上げでしたので、手カンナか板にペーパーを貼った物(用意していました)を使うべきでした。
紐を通す為に、木ぎれを取り付けます。丁寧に面取りをしておきます。ここでの失敗は、紐を通す穴が小さすぎたことです。後で紐を通す時に苦労しました。
接着剤を塗り、ハタガネで固定します。接着剤の乾燥後、竹釘を打っています。此処まで作っていて、スーパーx2は十分な接着力があることが分かりました。竹釘は、蓋の開け閉めの支点の部分だけで良いようです。磁石が強すぎて、少し蓋が開けにくいので、取っ手を付けて置きました。
出来上がりです。問題ないように見えますが、2枚目の写真は、手押しカンナで手がぶれた後が残っています。そして、3枚目の写真は右の側面が薄くなっています。2枚目より大きく手がぶれましたので、それを修整しようとして、側面を削らざるを得なかったのです。
一応使えますが、ちょっと恥ずかしいです。材料はまだ残っていますので、後2個ほど失敗しないように作ってみたいと考えています。