1.転倒ウキ
転倒ウキを知ったのは、釣り雑誌の製作記事を見てでした。変なウキだな。これで当たりが取れるのかな?理屈からは当たりが取れそうだけど、実際はどうなんだろうと、段々気になってきました。
現在、手元にある試作品です。実際に私がテストした物は、上から3番目のもので、全長20cmのものです。こんな大きなウキでしたが、当たりが見やすいのにはビックリしました。
使い方は、ウキの下に竿からの道糸をつなぎます。ウキのトップには、ハリスを80-100cmを付け、その先に釣り針を結びます。ハリスにはカーボン系の沈むものを使います。
サヨリが餌(釣り針)を咥えると、ウキが倒れます。梃の原理で、サヨリにあまり違和感を与えないようですし、
倒れる(又は傾く)のは、非常に見やすいです。それに、ウキが大きい事もプラスになっているようです。
さらに、ウキ本体が、一種の飛ばし浮きの役目をしますので、遠くに投げやすいです。
今回紹介するのは、一番下の2つで、全長12cmと延べ竿用に小さくした物です。
実は、試作品が溜まってきましたので、又「保管箱」を作らなければと思っています。忙しいです。
2.材料
材料は、下の写真です。
左上は、「水性蛍光塗料(黄、赤)」と「下塗りの白」。蛍光塗料は下地に白を塗ると鮮やかになります。又、発泡シモリを使いますので、水性のものを使いました(油性の蛍光塗料は発泡スチロールを溶かします)。
上段、右へ「テトロン系の釣り糸5号ぐらい(別にテトロン系でなくても良い)」、電ドルの刃(1.8mm、1.9mm)
蛍光塗料の下は「筆」、「ウキゴム(細)」、その下が「発泡シモリ2号、3号」。横に「磯釣り用のどんぐりウキ」、
「ウキ用カン」
「発泡シモリ」の下が「グラスソリッド径1.8mm(今回は、カン付きのものが見つかりました)」、横に「瞬間接着剤」
「グラスソリッド」の下に「ヤスリ」、「針」、 「カッター」、「接着剤SUPERーX」。後「電動ドリル」を使います。
どこにでも、ありそうなものですが、結構苦労した物もありました。
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3.製作(1)
手に入れた「どんぐりウキ」の中心穴の径が、1.8mmでしたので、グラスソリッド径は1.8mm、ドリル歯は、1.8mm、1.9mmを用意しました。
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発泡シモリをグラスソリッドに通し、浮力テストを行います。トップの発泡シモリの下に短く切ったウキゴムを通しておくと便利です。
浮力テストを行うと、グラスソリッドがかなり重たいのがよく分ります。最初は手持ちの「発泡でないシモリウキ」でテストを行った所、「発泡でないシモリ」が重いのにビックリしました。それ以降「発泡シモリ」を使うべきだと考えています。「どんぐりウキ」の浮力がもっと大きい物を使う場合は、もっと太いグラスソリッドや「発泡でないシモリ」を使うことも可能でしょう。2号、3号と「発泡シモリ」のサイズを変えたのは洒落です。
テストしてOKなら、グラスソリッドをヤスリで切り、再度テストします。
4.製作(2) 上部の工作
要するに、上部にハリスを付ける「輪」を作れば良いのです。以下は、私が作った例でこれがベストとは限りません。説明は面倒ですので、写真を主にします。
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まず、2重電車結びを作り、太目の縫い針に結びます。私が使っているのは畳の縫い針ですが、釘でも良いでしょう。
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反対側を、1重電車結びで留めます。私はしっかり締め付ける為に、こんな事をしています。そして、結び目の完成です。
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このように、瞬間接着剤で仮止めします。仮止めの上に「接着剤SUPERーX」を塗り、「発泡シモリ」を差し込みます。このために上の「発泡シモリ」の穴は1.9mmにしています。2.0mmも試したのですが、少し穴が大きすぎるように感じました。下の「発泡シモリ」を少しずらし、「接着剤SUPERーX」を軸に塗り、再び元の位置に戻して接着します。
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最終テストです。「発泡シモリ」の黄色いウキは「順光用」、赤いウキは「逆光用」の積りで作りました。
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軸も、蛍光塗料で塗ります。まず下地の白、次に「黄色」、「赤色」を塗って完成です。
ウキゴムは接着していません。波の状態などに応じて「どんぐりウキ」の位置を変えるためです。