サヨリウキの製作(1)

1.サヨリウキの構想

サヨリ釣りをしていると、逆光でウキが見難いことがありました。こんな時、全身真っ黒のカラスウキなら見やすいのではないかと考えました。どうせ見難いのだから、トップは不要です。
また、遠投サヨリ釣りをしている人が、全身蛍光色のウキ(黄金ウキ)を使っていました。結構気持ちよく、ウキが引き込まれていました。こんなウキも欲しいと思うようになりました。
結局、カラスウキ、黄金ウキ、上部が蛍光色のウキ(上部黄金ウキ)、上部黄金ウキの上部に黒を配した物を作ることにしました。ウキの材質は、カヤを使う事にしました。発泡でも良かったのですが、すでに、発泡ウキ作りは紹介していますので、今回はカヤウキにしました。
材料のカヤは、20年以上前に手に入れたものが、沢山あります。これは、中国産の簾として売っていたものです。 それを分解して良いところだけを保存しておいた物です。少し、曲がっていましたが、火入れで直りました。
ついでですが、ほぼ同じ頃、採取しておいたススキがあります。これは、トップに使えるかなと思って、細いところを集めておいた物です。これらは、よく乾いています。
塗装は、出来るところはキラキラ塗りをする事にしました(これは構想で、途中で変わるかも知れません)。

2.道具など

  

材料は、カヤ、竹ヒゴです。カヤは既に紹介しています。最近では釣具店でも売っています。竹ヒゴは釣具店で売っていたものの買い置きを使います。本当は、編み針の0番、1番が良いのですが高いし、買い置きがあったので。本来なら、竹ヒゴは火入れした方が良いのですが、今回は省略しました。へらウキを作るのなら必ず火入れをし、その後、瞬間接着剤を流し込みます。
カッターも必要です。写真に写っているものは、大型の物で、竹ヒゴの切断に使いました。カヤを削るには、もっと小型のカッターを用います(カヤを削っている写真参照)。カッターはすぐ切れなくなりますので、こまめに刃を折って、新しい刃を使ってください。薄刃のものなど数種類あった方が良いでしょう。
サウンドペーパーは、耐水性のペーパー(通称、水ペーパー)を使います。塗料の研ぎ出しにも使いますので、水ペーパーを使うようにしてください。
右の写真は、モーターにチャックを付けた物です(ウキが付いていますが)。非常に重宝しています。これは、大阪の道具屋筋の裏通りで購入した物です。電動ドリルでも代用できます(音が五月蝿いですが)。今回のウキ作りも、これが無ければ、作ろうとすら考えなかったと思います。

作業台も必需品です。作業台以外に、ウキ立ても必要です。作業台の後にあるものは、木材にウキゴムを埋め込み、ウキゴムの先を2つに割ったものです。写真では、ウキが正立していますが、下塗り直後は、逆さにして乾燥させていました。作業台の上にある、穴の開いた板は、ウキの足の塗装後の乾燥に用います。右は、通常のウキ立てです。これは、発泡スチロールの板で代用できます。通常のウキ立ての上にある木材は、筆置きとか、トップの塗装時に使います。こうしてみると、色々な物を作っていますね。自分でも呆れます。

3.カヤの切り出し、竹ヒゴの加工

カヤは、単に必要な長さに切るだけです。切るコツは、よく切れるカッターを使う事と頻繁に刃を変えることです。私は、カヤを削るカッターよりも薄刃のカッターを用いました。それと、カヤの上下を区別する為に印を付けて置きます。私は上に当たる方に印を付けました。こちらを絞ります。
竹ヒゴは、写真のように途中で段を付けます。細くなった所がウキ本体の中に入ります。こうするとウキの足と本体の間に段差が付きません。ただ、細くなった所が弱くなりますので、瞬間接着剤での補強が必要です。補強はどこでしても良いのですが、今回はウキの形が出来た後、表面のペーパー掛けの後で補強しました。ペーパー掛け時に、細くなった所で4本折れてしまいました。もっと早く補強しておけばよかったです。